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さよならトンボ
手にとって、しばし表紙に釘付けです。
これは、なんだろう?
そう思いながら、よーく見て、
「さよならトンボ」というタイトルをもう一度、読んで、
そして気づきます。この美しい写真は、凍ってしまったトンボたちの写真。
「トンボの死」を誰も知らない…そのことに気づいたことが、この絵本を作る動機だったそうです。みんな知っているようで、実はよく知らないトンボ。
『イエペはぼうしがだいすき』を作った石亀泰郎の新刊は、
そのあたたかな視線が、そのままトンボにすえられ、
最小限の言葉で、写真にこめられた物語を引き出します。
あさつゆに濡れ、仲間に会いに行くトンボ。
お花畑での結婚式をするトンボ。
夕方になったら、仲間が集まってきて一緒に眠る…。
秋になり、弱っていくトンボたち。
仲間を助け出そうと懸命になるトンボの姿。
そして、さよならトンボ。
なんの細工も誇張もほどこしてないのに、
ただクッキリと伝わってくるトンボの物語。
切ない気持ちをがまんしながら、
美しい写真を何度も繰りなおさずにはいられなくなります。
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